PC-98x1/EPSON/BIOS
PC-98x1//BIOS
PC-98x1とのBIOSの差異（公式準拠）
PC-9800シリーズテクニカルデータブックと「EPSON PCシステムガイド」とのBIOSコールの説明の記述の差異に関するおおざっぱなメモ：
グラフィックBIOS（ノーマルモード） INT 18h AH=40h〜4Ah
- NEC版には使用時のCPUフラグの記述あり（IF:セット、TF:クリア）
- NEC版では機能説明のほかに内部処理の概略が掲載
- エプソン拡張：グラフLIO初期化時の4096色モード設定「INT 0A0hにおいてDS:BXが"EPSON4096"の先頭を示している」
- エプソン拡張：16色モード全般
（NEC「ノーマルモードのグラフィックBIOSには、拡張グラフィック機能（4096色中16色モードのサポートなど）は含まれていない。したがって、必要な場合にはグラフLIOを使用すること」） - エプソン版は「描画方向」の説明なし
- NEC版はサンプルプログラムあり
- NEC版はGDCとCPUのVRAMアクセス競合に関する記述とサンプルプログラムあり
グラフLIO（ノーマルモード） INT A0h〜AFh, INT CEh
-
ワークエリア DS:0000h〜0620h
NEC版「未使用域 注：未使用域を機械語プログラムで使用することは可能であるが、その場合には、他の領域への干渉が起こらないようにする必要がある」
エプソン版「使用不可」 - スタックエリア
NEC版は利用状況の内訳あり「グラフLIO固有（64バイト）、グラフィックBIOS（30バイト）、テキストBIOS（約32バイト）」 - エプソン拡張：グラフLIO初期化時の4096色モード設定（DS:BX="EPSON4096"）
- レジスタ値保証：
- NEC版は「保証されるレジスタはDS,SS,SPのみ」
- エプソン版
INT 「〜以外のレジスタは保証されない」
A0h DS,SS,SP,BX,ES
A1h DS,SS,SP,BX
A2h DS,SS,SP,BX,ES,BP
A3h DS,SS,SP,BX
A4h DS,SS,SP,BX
A5h DS,SS,SP,BX
A6h DS,SS,SP,BX
A7h DS,SS,SP,BX,ES
A8h DS,SS,SP,BX,BP
A9h DS,SS,SP,BX
AAh DS,SS,SP,BX
ABh DS,SS,SP,BX
ACh DS,SS,SP,BX
ADh DS,SS,SP,BX
AEh DS,SS,SP,BX
AFh DS,SS,SP,BX
CEh DS,SS,SP,BX,ES
マウスBIOS（ハイレゾ）
- エプソン版はMOUSE.SYS利用時（INT 33h）の詳細なし
- エプソン版は各機能説明中にハイレゾモード以外の画面モードの記述なし
- カーソル移動範囲指定（エプソン:07h,08h、NEC:10h(07h),11h(08h)）
エプソン版では最大値が有効範囲外だった場合の記述あり
- 最大値が有効範囲外であれば何もせず（変更前の値を保存）リターンする（PC-386G/GS/GE）
- 最大値が有効範囲外であれば有効範囲の最大値が指定されたものとする(PC-486GR/GF以降）
- 移動距離取得（0Bh）
NEC版は「距離の単位はミッキーである」と明文化 - ミッキー／ドット比の設定（0Fh）
- エプソン版記述「初期設定は8であり、0が指定された場合は現在の状態を変更しない」
- NEC版ではミッキー／ドット比初期値の記述は初期化（00h）中にある
- エプソン版記述「ミッキーとはマウスカーソルが8ドット移動するのに必要な移動距離の単位であり、100ミッキーが1インチ(2.54cm)に相当する」
- マウス割り込みアドレスの設定（11h）
- エプソン版記述「このセグメントアドレスのオフセット0000h〜07FChまでをマウスBIOSが動作中に使用する」
- NEC版では「マウス制御機能一覧（ハイレゾモード ROM BIOS）」の「初期設定」中に同等の記述「��1916バイト以上のワークエリアを確保し…」（1916=077Chでありエプソン記述とバイト数が異なる）
- エプソン版は内部初期設定項目の表あり